「日誌、書いてくれてありがとう!俺、職員室まで持っていくよ」



 その言葉に、私は首を左右に振った。



「そんなの悪いよ。私が持っていくから」



 断った私を見て、清水くんはなにやら言いにくそうに口を開く。



「えっと……じゃあ、一緒に行ってもいい?」

「……?」



 どうしてそんな恥ずかしそうに言うんだろう?

 不思議に思いながらも、断る理由もないので「うん」と頷く。

 職員室のほうに向かって、歩きだそうとした時だった。



「悪いけど、お前1人で持って行って」



 背後から突然伸びてきた手に、肩を抱かれた。