「……違うんだ。全て僕のせいなんだ」



高岡さんは俯き、肩を震わせながら
そう言って顔をあげた。



「……僕は、茉莉花さんの父親なんだ」



その顔は涙で濡れていた。



突然の告白に、頭の中が真っ白になる。



「…私の父親は、藤堂万咲都ですよね?
 母がそう言ってました」



高岡さんは、静かに首を横に振った。



そして、手にしていた日記帳を
数ページめくり、間に挟まっていた
写真を私の目の前に差し出した。