あの日から、一週間が経った。


慣れない留置所での生活、
取り調べのせいか、眠れない日が
続いている。



今日は、面会したいという人物が
いると知らされ、穴の開いたアクリル板で
仕切られた部屋で待っている。


きっと春乃に違いない。


初めは断るつもりでいた。


でも、誤解していたことを謝りたくて
面会することに決めたのだ。



向かいのドアが開き、入ってきたのは
カフェMarieのオーナー、高岡さんだった。


スーツ姿で、手には日記帳のようなものが
握られている。