彼が毎回デートを終わらせる時間も、
23時41分だった。


この恋まじないのことを
知っていたのかもしれない。



言葉で思いを伝えることが苦手な、
彼なりの不器用な愛のメッセージだった。



「………これ、片思いの人がやる
 恋まじないなのに…」



そう呟くと、涙で視界がぼやけた。


暗くなった、スマホの画面に映る
私の顔に、ぽたりと涙がこぼれ落ちた。