しばらくすると美樹は落ち着いて、
桜都の背中にあった腕を離した。

「桜都、聞いてくれる?」

目を真っ赤にしてそう言った美樹に、
桜都はそっと微笑んで頷いた。

美樹も目尻を下げて、そっと微笑んだ。