いい気分で眠り、次の日はアレンの声で目が覚める。



「ん、キャシーではないのか…」

「酒臭っ‼︎どれだけ飲まれたのですか…」

「つい、な…」



頭が痛い…。



そんなに飲んだか?



父と飲むなんて、初めてだったからな…。



「殿下、水を持ってきたメイドが目のやり場に困っていますよ…」

「んー…、いつ脱いだのかわからん…」



最近、暑くなってきたからな…。



ん?



そうじゃない。



「報告は?」

「伯爵にお礼をしてきました」

「違う。そっちじゃない」

「言え、なかった…」

「…………ヘタレ」

「でもっ‼︎一緒に踊って、結構…いい雰囲気で‼︎ドレスのお礼だって…ネクタイをもらって…」

「そうか。お前がそんなことしているから、リーナが見合いをすることになるのだな。もう、諦めろ」

「えっ、見合い…?」

「キャシーの話だから、信憑性は高いぞ。お前は指を加えて見ていればいい」

「そんなのっ、絶対ヤダ‼︎えっ、ちょっと…お休みをいただきます」

「急にっ⁉︎」

「今日はものすごーく、体調が悪くて死にそうなので‼︎休みますっ‼︎」

「あぁ、わかった…」



頑張れ、アレン…。