「どうぞ、お掛けになってください」 「あ、どうも…」 私達は女性に色々と説明を受け、最後に式場の案内をしてもらった。 奈緒はと言うと、ホテルや式場の豪華な内装にすっかり魅入ってしまって 、終始夢見心地の表情を浮かべていた。 「…説明は以上です。 何かご質問はございますか?」 「いえ、御丁寧な説明だったものですから… これといった質問は特にありません。 ありがとうございます」