「もしかして…」


このビルが傾いたということは、私達が居る位置が他の建物の上になっているのかもしれない。

下の建物がどれぐらいの高さなのか、本当に建物の真上なのか、この闇の中では確認することは出来ない。


………私は賭けに出た。

やってみる価値はある。

いや、やらなければ命は無い。

私は手すりから身を乗り出した。


「イチかバチか…っ!」


私は闇に向かって身を投げた!