考え事をしていたせいか全く先生の話を聞かずになんだかよく分からない集会も終わった。


そしてホールにいた人達は私にはほとんど目にくれず、そそくさと自分の教室に戻って行く。

(えっ!?こういう物って沢山の人が転校生とかの話を聞きに来るんじゃないの!!※漫画知識)

退屈だ!!
もう私も教室に戻ろうと立ち上がると誰かに肩を叩かれた。

「ねー!!君名前なんて言うの?」

声もした方に振り向くとそこには似たような服を着た同い年くらいの男の子と女の子が居た。

「私は花s」
女の子の方に口を押えられた。

「彼女は花咲凜々さん……。兄さん……あんな大声で自己紹介してたのに聞いてなかったの………?」

あーこの2人兄妹だったのか!!
彼女はそう言うと表情を変えずに何故か撫でてきた。

「あ〜ずるい!!僕もあんまりエステルに撫でて貰えないのに。」

この子エステルって言うんだ。

「兄さん………///恥ずかしい」

「リリとやら!!僕はエステル一筋だから宜しく!!」

なんか面白いこの2人。

「わっかた。でもその前にあなた達の名前を教えて!!」

そう言うとびっくりしたような顔をして

「あれ?自己紹介してなかった?シリウス・ノーツって言うんだ。色んな意味でこれから宜しく!!」

「私……エステル・ノーツ……宜しく………………。」