* * *



「工藤くん!!どうしたの!?」



放課後。

あのプリクラの存在が気になって態度に出ていたのか、日菜が何度もそうたずねてくる。



「お前……冬休み瀬尾とどっか行ったの?」


「……いっちゃんと!?えーと、スイーツパラダイスと竹下通りのサンキューマートと……あ!お年玉使いすぎちゃったんだった!お姉ちゃん2000円しかくれなくて」


……違う。そうじゃないんだけど。



「工藤くんどうしたの?」


「いやだから、瀬尾と---」



撮ったプリクラってやつ俺には送られてきてないよ?と言った瞬間、大型トラックが横を通り過ぎた。



「……?」


「……」



当然、日菜には聞こえているはずもない。