零士から一目惚れしたらしく、常に瀬尾に釘付けで「……いい」と声に出しながら瀬尾を見ている零士の姿に何度ゾッとしたか。
ぐいぐい瀬尾いちかに声をかけていた零士。
誰が見てもストーカーと被害者だろう。
「瀬尾がどうした?」
「見てくれよ、これを……!!!」
零士がスマホの画面を突きつけてくる。
「いちかがプリクラ撮って俺に送ってきてくれたんだよ!!!」
「……」
「尊い……!もう動悸がおさまらん……!!」
「だったらそのまま呼吸止めれる?」
「いちかぁぁぁぁぁ!!!」
ここが特進科クラスということも忘れて膝から崩れおちる零士に心底呆れる。