「工藤くん……っ、もう、離して……?」


「ん?離さないって言ったでしょ」


「っ、お、お願い……」



ピタリと重なる日菜の身体からダイレクトに鼓動が伝わってくる。


……限界なのはどうやら俺だけじゃないらしい。



「ダメ。あれ俺にも送っといてよ」


「あ、あれってプリクラを……!?」


「そう」


「け、検討させてください……!!」


「ダメ」


「少しだけ、考えさせてください……!!」



俺を悩ませるのはいつだってお前だよ。


いちいち驚いたり照れたり笑ったり、くるくる変わる表情が愛しくてたまんない。


この先も、ずっと独り占めしたい。