「ヒィッーー!!うぁぁぁぁ!!!!」


「ぷっ。怖くて限界なんじゃないの?」


と、俺が笑って隣の日菜へ視線を移した瞬間。


日菜の手がしっかりと俺の腕に絡みついてきた。



は?

なにこれ。

ぎゅっと抱きついて目を閉じる日菜に、俺の理性が揺らぐ。



「お前なぁ……」


「く……工藤くんっ、あの、ちょっとだけ!ちょっとだけこうしててもいいですか……っ、」



日菜の柔らかい感触。

甘いシャンプーの香り。


怯えて震える声があまりに近くて、それは心拍数を上げるにはもう十分すぎて。