そっと唇を離すと疲れがどっと押し寄せてきた。



「ま、前よりは長く出来たでしょ?」



「でも全然ちゃんとしたキスじゃないよ?」



「え!?」



「ほらもう1回」



一生懸命首を横に振った。



「しょうがないな」



そう言って今度は自分から顔を近づけてきた春稀。



反射的に目をつぶる。



え...?



何も起きない。