「何よその顔。変な顔!」



春稀の驚いた顔が面白かった。



それ以上にこの雰囲気を明るくしたかった。



「ほら、春稀らしくないよ。そういうしおらしいの!シャキッとしなさいっ!」



「うっせぇんだよ。お前が俺に命令とかすんな。するのは俺だけだ」



「わぁ怖い怖い逃げろぉ!」



「おいっ!」



狭い通路で鬼ごっこ。



なんだかちょっと幸せな時間だった。