「えっ、いやっ……」
『彼氏がいるから入った』なんて、不純な動機だと誤解されたくない。
そう思ったあたしは、慌てて口を開こうとするけれど、
「あー、ごめん。言い方悪かったね。結城くんがいるからっていうのは、下心的な意味じゃなくて……結城くんに協力してあげたかったとか、そういうことなのかなって思って」
もう一度「ごめんね?」と付け足され、あたしは首を横に振りながらホッとする。そして、
「正直ちょっと当たり、です……」
ブラウスのボタンを止めながら、呟くみたいに小さく返事した。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…