「の、望くんっ!?」


びっくりしたあたしは、目を丸くして名前を叫んだ。

だけどそんなあたしには目も向けず、望くんは隼人先輩を見て口を開く。


「菜子は俺が責任もってちゃんと家まで届けるんで」

「えっ、でも……」


部活の後の自主練は?……と、あたしが口にするより先に、


「……そっか、わかった」


隼人先輩はフッと眉を下げて返事した。