驚きのあまり、あたしは硬直する。
だって、こうして顔を合わせるのはあの日以来。
あたしが告白して……フラれたあの日。
「ジュース買いに来たの?」
「あ、はい……友達が購買に行ってて」
さすがに気まずさを感じて、しどろもどろの受け答えになる。対する先輩はというと、今までと何ら変わらない爽やかな笑顔を浮かべている。
やっぱり、とてもカッコイイ……けど。
「じゃあ、ちょっと時間いい? ひめちゃんに話したいことがあるんだけど」
「えっ……?」
早くこの場から去りたいなぁと思っていた正にその時、あたしを呼び止める正反対の発言に固まった。
「あ、でももう友達戻ってくるかもしれないし……」
「大丈夫、すぐ終わるから」
ニコッと変わらぬ笑顔で言われ、あたしは困惑しながらも「はい……」と、返事せざるを得なかった。