私の言葉に、香だけでなく松永君と篠原君も私に視線を向ける。


「え、今から二人で? もうすぐ駅着くし、そしたら家まで二人になるけど?」

「い、今すぐ二人でちょっと話がしたいっ」

松永君と篠原君には悪いけれど、私は香の右手を掴み、半ば強引に彼女を引っ張ってその場を去った。