「私は、篠原がみずほとくっつく方が許せないから」

「え?」

「あんた、みずほと篠原の関係を気にしてるんでしょ? だったら私達、被害は一致してるわよね?」


確かに、俺はみずほと篠原の間に何かあってほしくないと思ってはいるが……。



「天野さんは、何で篠原とみずほがくっつくのを阻止したいの?」


どちらかと言えば、みずほを泣かした俺より、その時にみずほを助けた篠原との関係を手助けしそうなものだから、不思議で仕方がない。



「私、小学生の頃に篠原と同じクラスだったの。当時、篠原がみずほのことをいじめてて、みずほは毎日泣いてた。

……昔のこととは言え、許せない。あいつにだけは私の大切なみずほを渡さない」


……なるほど。そういうことか。



姑息なことをしなくてもみずほのことは振り向かせる自信があった。


……しかし、やはりどうしても不安になりかけている時に、強力な仲間の登場。



「……ああ。頼む」


悪いな、篠原。
お前にみずほは絶対に渡さないから。