六月に入り、私が苦手な梅雨の時期に突入する。
今日も、昼過ぎまでは晴れてたのに結局降ってきちゃったなあ……と思いながら、教室の窓から外の景色を眺める。
「みーずほっ」
そんな私の後ろから、松永君が声をかけてくる。
「何見てんの? あっ、降ってきたなぁ」
「うん。嫌だなあ、雨」
そう言うと、松永君は窓の外に向けていた視線を私に移し。
「俺は別に雨が嫌とかはないけど、確かに雨が嫌いっつぅ女の子は多いよな。髪が濡れるから? メイクが崩れるから? あ、みずほは化粧してないか」
……そう話しながら、松永君は人差し指でちょん、と私の頬をつつく。
……彼とは相変わらず、仲の良い〝友達〟。
そのはずだけど、こうして触れてきたり、休日に二人きりで遊びに誘われたり……する。お誘いは全て断っているので、実際に二人で出かけたりはしないけれど。
「髪や顔が濡れるのはまあいいんだけど……カエルが苦手で」
そう答えると、松永君は「カエル?」と聞き返してきた。
今日も、昼過ぎまでは晴れてたのに結局降ってきちゃったなあ……と思いながら、教室の窓から外の景色を眺める。
「みーずほっ」
そんな私の後ろから、松永君が声をかけてくる。
「何見てんの? あっ、降ってきたなぁ」
「うん。嫌だなあ、雨」
そう言うと、松永君は窓の外に向けていた視線を私に移し。
「俺は別に雨が嫌とかはないけど、確かに雨が嫌いっつぅ女の子は多いよな。髪が濡れるから? メイクが崩れるから? あ、みずほは化粧してないか」
……そう話しながら、松永君は人差し指でちょん、と私の頬をつつく。
……彼とは相変わらず、仲の良い〝友達〟。
そのはずだけど、こうして触れてきたり、休日に二人きりで遊びに誘われたり……する。お誘いは全て断っているので、実際に二人で出かけたりはしないけれど。
「髪や顔が濡れるのはまあいいんだけど……カエルが苦手で」
そう答えると、松永君は「カエル?」と聞き返してきた。