制服に着替え終わり、体育館の戸締りを確認した後、結先輩とはそこで別れ、私は職員室へ鍵を返却しに行った。


その後、生徒玄関へと向かうと何とそこには松永君の姿があった。


松永君は私の姿を発見すると「みずほ」と私の名前を呼び、こちらへ向かってくる。


……誰かと待ち合わせしていたのかと思ったけど、もしかして、私を待ってた……?



「あのさ、みずほ。ちょっと話しよう」

私の正面に立った彼は、真剣な顔でそう言う。


「話……?」

「うん」

すると彼は突然。


「……この間は本当にごめん!」

と、頭を深く下げてきたのだった。