「うーん……」

松永君とのデート前日の夜。

今日は一日中部活だったから、選手ほどではないとはいえ、私もなかなか疲れている。

でも、ぐっすり眠っている場合じゃない。
明日の服を決めなくては!



明日は、午前十時に高校の最寄り駅前で待ち合わせしよう、と松永君から昨日メッセージが届いた。

松永君にメッセージアプリのID教えたっけ? と疑問に思ったけれど、そう言えば部活の連絡網に電話番号を記入する時、IDも書いた。


そのメッセージには〝明日、行きたい場所があれはそこに行こう〟とも書かれていたけれど、そんな場所があったとしても、きっと緊張しすぎて伝えられないと思う。


……緊張するのは、男子と休日に一緒に出かけるから?

それとも……



松永君だから、だろうか?



その後、服を決め、ドキドキする気持ちを必死に抑えながら、何とか眠りについた。