校庭を通り過ぎた先にある遊具場で、梓君が「おー、懐かしい」と、やはり嬉しそうに言った。
確かに、懐かしい。
遊具のいくつかは新しい物に変わっていたけれど、私達が小学生だった当時からあまり大きくは変わっていなかった。
「あ。あの雲梯も懐かしい! 塗装が綺麗になってるけど、あの頃と同じ物だよね。体育の授業でこれやったの、覚えてる?」
「覚えてる。みずほだけ半分しか出来なくて半ベソかいてたのも覚えてる」
「べ、ベソはかいてないもん! 半分しか出来なかったのは本当だけど……」
運動は昔から苦手だったなあと改めて思い返す。
そして、もしかしたら本当に泣いていたのかもしれない。
あのブランコは、香とよく乗ったなぁ。あそこの空きスペースでは、クラスの子達と一輪車の練習をしたっけ。
辺りを見渡しながら思い出にふけっていると、梓君が口を開く。
「ちょっと行ってみたい場所がある」
行ってみたい場所?どこだろう?
疑問に思いながらも「うん」と答え、私は彼の後をついていくのだった。
確かに、懐かしい。
遊具のいくつかは新しい物に変わっていたけれど、私達が小学生だった当時からあまり大きくは変わっていなかった。
「あ。あの雲梯も懐かしい! 塗装が綺麗になってるけど、あの頃と同じ物だよね。体育の授業でこれやったの、覚えてる?」
「覚えてる。みずほだけ半分しか出来なくて半ベソかいてたのも覚えてる」
「べ、ベソはかいてないもん! 半分しか出来なかったのは本当だけど……」
運動は昔から苦手だったなあと改めて思い返す。
そして、もしかしたら本当に泣いていたのかもしれない。
あのブランコは、香とよく乗ったなぁ。あそこの空きスペースでは、クラスの子達と一輪車の練習をしたっけ。
辺りを見渡しながら思い出にふけっていると、梓君が口を開く。
「ちょっと行ってみたい場所がある」
行ってみたい場所?どこだろう?
疑問に思いながらも「うん」と答え、私は彼の後をついていくのだった。