その夜は、ほとんど寝られなかった。
だって、決められるはずがない。付き合うか、もう口を聞かないか、なんて。
勿論、私が気になっているのは篠原君だから、松永君と付き合うことは出来ないけど……だからと言って、こんな選択肢しかないなんて、どうすればいいか分からないよ。
ほぼ寝不足状態で登校する。
朝練のために体育館へ向かうと、入り口付近で篠原君とバッタリ会った。
「あ。桜井、おはよ」
「お、おはよ……」
「? どうかしたか?」
篠原君が、不審そうに私の顔を見つめる。
私がおどおどと挙動不審だからだと思う。
いつもだったら、もっと自然に話せるのに。
松永君に見られたらまた嫌な気持ちにさせてしまうかなとか、松永君のことを傷付けておいて自分は篠原君と楽しく会話してたらいけないんじゃないかとか、そんなことを考えてしまう。
だから。
「な、何でもないよっ」
それだけ伝えて、私は更衣室へと向かった。
どうしよう。このままだと、松永君とも篠原君とも話すことが出来なくなってしまう気がする。
だって、決められるはずがない。付き合うか、もう口を聞かないか、なんて。
勿論、私が気になっているのは篠原君だから、松永君と付き合うことは出来ないけど……だからと言って、こんな選択肢しかないなんて、どうすればいいか分からないよ。
ほぼ寝不足状態で登校する。
朝練のために体育館へ向かうと、入り口付近で篠原君とバッタリ会った。
「あ。桜井、おはよ」
「お、おはよ……」
「? どうかしたか?」
篠原君が、不審そうに私の顔を見つめる。
私がおどおどと挙動不審だからだと思う。
いつもだったら、もっと自然に話せるのに。
松永君に見られたらまた嫌な気持ちにさせてしまうかなとか、松永君のことを傷付けておいて自分は篠原君と楽しく会話してたらいけないんじゃないかとか、そんなことを考えてしまう。
だから。
「な、何でもないよっ」
それだけ伝えて、私は更衣室へと向かった。
どうしよう。このままだと、松永君とも篠原君とも話すことが出来なくなってしまう気がする。