「そういや、そのアニメキャラ好きなの?」


ほっとかれてた飛鳥ちゃんが聞いてきた。


「ん?あ、最後に撃ち落としたやつ?」

「そう。佐倉っぽいな、と思って」

「佐倉くんが好きそうってこと?」


そう聞き返すと、彼女は首を横に振った。


「そのキャラ自体が佐倉に似てる。…ん?いや、まあ好きかもしれないな、佐倉の守備範囲広いし」


ん?なんて、首を傾げる様すら画になるんですが。


「てか待って、佐倉くんってそんなイケメンさんなの?」

「雰囲気が、似てる。青っぽい感じとか、クールな大人っぽい感じとか。
まあ確かになかなかイケメンさんだとは思うけど」

「大人っぽい…俺とは真逆だなぁ…」

「なかなかのイケメンってとこは否定しない?」

「え、なんかうん…もう…」

「自覚イケメンかー。私、無自覚イケメンの方が好きだなー」

「なっ…」


飛鳥ちゃんが意地悪そうな顔をする。


「やっぱイケメンは好きなんだなぁ…」

「え?」


人混みで聞こえなかったようだけど。


「あ!ねえ、もうすぐ花火見始まるしさ、林檎飴買いに行く!」

「うん!じゃあ俺は綿飴買う!」


俺は綿飴、飛鳥ちゃんは林檎飴、翔さんはフランクフルトを買いました、とさ。