「まずは水で付いた汚れを洗い流そう」
「う、うん」
水道の水で私の膝を洗いだす彼。
大方汚れを洗い流した後、彼はなんとリュックの中から消毒液を出した。それをハンカチに浸して怪我の部分にあてる。
少ししみて顔をしかめたけれど、これで病院にいかなくて済むのなら我慢だ。
手当の最後に、男の子は傷の上に絆創膏を貼ってくれた。
まるで保健室の先生みたいに手際がよくて、私はびっくりした。
「ありがとう! すごいねえ、怪我の手当ができるなんて」
素直に感心して私が言うと、彼は少し照れたように笑った。
「いや、これくらいたいしたことないよ。俺、将来父さんみたいな医者になりたいから」
「お医者さんに! そうだったんだね」
それで、額帯鏡が大切で怪我の手当も上手だったというわけか。
お父さんにもらったのかな。
「傷が浅そうでよかったよ。でももし、化膿したら病院行った方がいいよ」
「ええ……。私、病院苦手なんだ。ちょっと怖いよねえ」
「そうなの? それなら、俺が医者だったら?」
「う、うん」
水道の水で私の膝を洗いだす彼。
大方汚れを洗い流した後、彼はなんとリュックの中から消毒液を出した。それをハンカチに浸して怪我の部分にあてる。
少ししみて顔をしかめたけれど、これで病院にいかなくて済むのなら我慢だ。
手当の最後に、男の子は傷の上に絆創膏を貼ってくれた。
まるで保健室の先生みたいに手際がよくて、私はびっくりした。
「ありがとう! すごいねえ、怪我の手当ができるなんて」
素直に感心して私が言うと、彼は少し照れたように笑った。
「いや、これくらいたいしたことないよ。俺、将来父さんみたいな医者になりたいから」
「お医者さんに! そうだったんだね」
それで、額帯鏡が大切で怪我の手当も上手だったというわけか。
お父さんにもらったのかな。
「傷が浅そうでよかったよ。でももし、化膿したら病院行った方がいいよ」
「ええ……。私、病院苦手なんだ。ちょっと怖いよねえ」
「そうなの? それなら、俺が医者だったら?」