「高校入学と同時にこの町に偶然に引っ越すことになって。あの時のことが夢なのか夢じゃないのか、やっと確かめられるかもしれない。――あの子がどこかに存在するかもしれないって、俺は胸を躍らせていた。だから、入学式の日に紗良といきなり再会できたときは、驚いたよ」
「え⁉ すぐに私があの時の子だって、光雅くん分かったのっ?」
光雅くんは頷いた。
「紗良が八年前の女の子だったってことは、一目で分かった。だけどあの時のことが夢っていう可能性がまだ残っていたから、すぐには言えなかったんだ。もし夢だったら、いきなり変なことを話し出す奴になっちゃうじゃん?」
「それで、昔のことを言ってくれなかったの……? 私、猫のキーホルダー見せたし、私が八年前に男の子と流れ星をもう一度見る約束をしたっていう話も、芽衣がしたのに」
入学式の初日に、昔の出来事については光雅くんに話していた。
そこで夢じゃないって分かると思うんだけど……。
すると光雅くんは、困ったように笑った。
「え⁉ すぐに私があの時の子だって、光雅くん分かったのっ?」
光雅くんは頷いた。
「紗良が八年前の女の子だったってことは、一目で分かった。だけどあの時のことが夢っていう可能性がまだ残っていたから、すぐには言えなかったんだ。もし夢だったら、いきなり変なことを話し出す奴になっちゃうじゃん?」
「それで、昔のことを言ってくれなかったの……? 私、猫のキーホルダー見せたし、私が八年前に男の子と流れ星をもう一度見る約束をしたっていう話も、芽衣がしたのに」
入学式の初日に、昔の出来事については光雅くんに話していた。
そこで夢じゃないって分かると思うんだけど……。
すると光雅くんは、困ったように笑った。