だけど、八年間の片思いしか恋愛経験のない私は、どうしてもすぐに他の人、とは思えなかった。
「そっかあ。まあ、紗良がそう言うんなら無理強いはしないけどさ。けど、もったいないなあって思えて。良悟くんを狙ってる子、たくさんいるからさ」
「あはは。それなら良悟くんもいつまでも私なんかにこだわらずに、他の女の子と付き合うんじゃない?」
そこまで芽衣と話したところで、教室の扉が開いて光雅くんと良悟くん――だけではなく、男子がぞろぞろと入ってきた。
みんなジャージ姿で、少し汗ばんでいるように見えた。
「あ、そっか。もうすぐ体育祭だから、男子たちはみんなで出場競技の練習をしてたんだね」
「だから光雅くんも良悟くんも席にいなかったんだ」
光雅くんが私と一緒に居るのが嫌でどこかに行ってしまったわけでないことを知り、安堵してしまう私。
もう恋心は消さなければいけないのに、どうしても嫌われるのは怖かった。
我ながら、本当に身勝手だなあと思う。
私たちから離れた場所で良悟くんや他の男子たちと談笑する光雅くんをこっそり眺めて、私は自己嫌悪に陥るのだった。
「そっかあ。まあ、紗良がそう言うんなら無理強いはしないけどさ。けど、もったいないなあって思えて。良悟くんを狙ってる子、たくさんいるからさ」
「あはは。それなら良悟くんもいつまでも私なんかにこだわらずに、他の女の子と付き合うんじゃない?」
そこまで芽衣と話したところで、教室の扉が開いて光雅くんと良悟くん――だけではなく、男子がぞろぞろと入ってきた。
みんなジャージ姿で、少し汗ばんでいるように見えた。
「あ、そっか。もうすぐ体育祭だから、男子たちはみんなで出場競技の練習をしてたんだね」
「だから光雅くんも良悟くんも席にいなかったんだ」
光雅くんが私と一緒に居るのが嫌でどこかに行ってしまったわけでないことを知り、安堵してしまう私。
もう恋心は消さなければいけないのに、どうしても嫌われるのは怖かった。
我ながら、本当に身勝手だなあと思う。
私たちから離れた場所で良悟くんや他の男子たちと談笑する光雅くんをこっそり眺めて、私は自己嫌悪に陥るのだった。