「うっ、美味い!」

「美味しい!」

星川くんとソラちゃんは美味しそうに料理を食べ進めた。

「コンソメスープはアレンジがしやすいのでトマト缶を入れたらミネストローネになるし、カレー粉を入れたらカレーになるし…」

って、料理に夢中過ぎて聞いてないな。

それにしても、こんな形で料理の腕が生かされるとは思ってもみなかったなあ。

両親が共働きで、子供の頃から家事を当たり前にこなしてきたせいか一通りのものは作ることができる。

外食やコンビニ弁当だと栄養バランスが偏るし、何よりお金がかかる。

どんなに忙しくても疲れていても、必ず料理を作って食べるようにと心がけている。

「あー、美味しかった…」

「お姉さん、ありがとう!」

満足な様子の星川くんとソラちゃんにお礼を言われた私はとても嬉しかった。