着信は裕香からだ。新年の挨拶かな。
「もしもし裕香?あけましておめでとう。」
「あけましておめでとう…美織、左見て。」
左?携帯を耳に当てたまま、私は言われた通り左側を見る。そこには裕香が彼氏と一緒にいた。
「蓮さんごめん。ちょっと裕香の所に行ってくる。」
蓮さんに断りを入れて、私は裕香の元へ駆け足で行く。
「裕香も来てたんだ。」
「えぇ。私は美織達が初詣に来るとは思わなかったわ。ここの神社、結構有名だから毎年たくさんの人が来るし会社の人も何人か見かけたわよ。」
「そうなんだ。夜中なら大丈夫かと思ったんだけど…やっぱりサッサと帰ろうかな。」
「それは無理なんじゃない?」
裕香は指を指しながら言う。その指の先を見ると、恐らく同じ会社の女性達が蓮さんの周りを取り囲んでいる。
「マジか…これは別行動するしかないね。」
私は大きく溜め息をつき、しばらく蓮さんの方を見ていた。別行動するしかないけど…やっぱり蓮さんと一緒におみくじ引きたかったな。
「美織、一緒におみくじ引く?」
私が落ち込んでいると裕香が声をかけてくれた。気を使わせちゃったかな。
「ううん大丈夫。なんか新年早々裕香のデート邪魔しちゃってごめんね。私、帰るわ。」
裕香に心配をかけないよう、作り笑いをしながら答えた。蓮さんもしばらく身動き取れなさそうだし、先に帰るってメッセージを送ろうかな。チラッと蓮さんの方を見て携帯を取り出す。そしてメッセージを送ろうとしたその時だった。
「もしもし裕香?あけましておめでとう。」
「あけましておめでとう…美織、左見て。」
左?携帯を耳に当てたまま、私は言われた通り左側を見る。そこには裕香が彼氏と一緒にいた。
「蓮さんごめん。ちょっと裕香の所に行ってくる。」
蓮さんに断りを入れて、私は裕香の元へ駆け足で行く。
「裕香も来てたんだ。」
「えぇ。私は美織達が初詣に来るとは思わなかったわ。ここの神社、結構有名だから毎年たくさんの人が来るし会社の人も何人か見かけたわよ。」
「そうなんだ。夜中なら大丈夫かと思ったんだけど…やっぱりサッサと帰ろうかな。」
「それは無理なんじゃない?」
裕香は指を指しながら言う。その指の先を見ると、恐らく同じ会社の女性達が蓮さんの周りを取り囲んでいる。
「マジか…これは別行動するしかないね。」
私は大きく溜め息をつき、しばらく蓮さんの方を見ていた。別行動するしかないけど…やっぱり蓮さんと一緒におみくじ引きたかったな。
「美織、一緒におみくじ引く?」
私が落ち込んでいると裕香が声をかけてくれた。気を使わせちゃったかな。
「ううん大丈夫。なんか新年早々裕香のデート邪魔しちゃってごめんね。私、帰るわ。」
裕香に心配をかけないよう、作り笑いをしながら答えた。蓮さんもしばらく身動き取れなさそうだし、先に帰るってメッセージを送ろうかな。チラッと蓮さんの方を見て携帯を取り出す。そしてメッセージを送ろうとしたその時だった。