「お見合いの件はちゃんと円満に解決したから、もう心配するな。」

「本当?」

私は思わず蓮さんの顔を見た。蓮さんは私を見て優しく微笑んでいる。

「あぁ。それに言われたとおり確認してきた。やっぱり俺は美織が好きだって。いや、もう好き過ぎてやばいな。この表現があっているか分からないけど…愛してるよ、美織。」

愛してる…初めて言われた言葉に私は顔を赤くさせながら蓮さんを凝視する。

「…私も蓮さんが好き。大好き。」

私は蓮さんを見つめながら自然と言葉が出た。すると蓮さんはまた私を抱きしめた。

「初めて美織に好きって言われた。」

そう言って嬉しそうに私の唇にキスをしてきた。軽く触れたキスは徐々にエスカレートしてきて、首の角度を変えながら何度も唇を重ねる。

「悪い…もう止まらない。」

唇から離れたかと思うと、今度は耳から首筋にかけて唇が移動する。私は胸の鼓動が高鳴り、ちょっと待ってと言って強制的に中断させた。

「あ、あの…ベッドがいい…です。」

私は恥ずかしさから蓮さんから視線を外し、小さな声で言った。その言葉を聞いて蓮さんは極上の笑顔を見せながら私をヒョイっと抱きかかえ、お姫様抱っこでベッドまで連れていく。

そっと私をベッドに下ろすと、今度はスーツのジャケットを脱ぎネクタイを緩める。そして私の上から突き刺さるような眼差しでじっと見つめてくる。

「いいんだな?」

「…うん。」

正直、めっちゃ緊張してるし胸も張り裂けそうだ。初めての経験って訳でもないのに初めての時よりもドキドキしているのは何故だろう。

彼に触れられたところは全て熱く火照り、さっきまで頭にあったお見合いの事とかイルミネーションの事も忘れ、今はただ蓮さんだけを見て蓮さんの事だけを考えていた。