終わりにする。・・・ってなにを? どういう意味で・・・!

「・・・嫌いでも好きでもないですけど、高津さんの考えてることってまるで分からない」

戸惑いと疑心と、()い交ぜの感情を隠しもしないで彼を見返す。

なんであたしなの?
なにを決めさせたいの?
相澤さんとの決着とは無関係に?
目的はなに?
もう戻らないって・・・。

頭の中の迷路が(よじ)れて大きくうねった。

「うん。だから直接会ってそーいうの全部ぶつけていいんじゃない、最後だって言うならネ」

北原さんはナチュラルに笑みを浮かべたまま。でも目の奥に凜とした芯みたいなものを感じた。

「それで少しは晶さんの思い残しも減るだろうし、ミヤコちゃんは二度と会わない男のことをキレイさっぱり忘れられる。・・・オレはね、逃すと後悔するタイミングってあると思っててねぇ。お節介かもしれないけどミヤコちゃんは会った方がいい。会って“欲しい”・・・が正解かナ?」