黒と白の境界線〜心理学者の華麗な事件簿〜

人は、自分の好きなものを殺人に利用することはない。駿河雅彦が殺害することなどできないのだ。では、なぜシャーロック・ホームズのトリックが使われたのか?それは、彼に罪をなすり付けたい人物がいるからだ。

「……ハハッ!!敵わないなぁ」

遼河は高笑いをし、京を見つめる。その目には何かに対する怒りや悲しみ、嬉しさなどが混じり合っていた。

「あなたの言った通り、俺の本当の名前は岡冬人。俺の兄を殺したあの四人に復讐するために……」

「復讐?」

「兄は、劇団の人気俳優で数々の舞台に立っていた。そんな兄の舞台を何度も見たことがある。別世界に迷い込んだみたいで、誰もが一瞬にして魅了された。そんな舞台を、これからも見れると思っていた」

岡夏輝は死ぬ間際、冬人にラインを送っていたそうだ。あの四人に妬まれ、次の舞台に必要だったセットを壊した罪を着せられ、自宅謹慎になってしまったこと、みんなから信用してもらえずもう舞台には立てないということ、死ぬしかないということを……。
「あの四人のせいで、兄の人生は一瞬にしてめちゃくちゃにされた!!あのラインが届いた時、復讐を誓ったんだ!!あの四人の人生をめちゃくちゃにしてやるって!!」

激しく怒りを表し、冬人は言う。京は「なるほど……」と呟いた。

「三人を殺し、駿河さんを警察に逮捕させることによって人生を奪うつもりだったのね。日本の法律では、二人以上殺せば状況によれば死刑になる可能性もある。あなたはそれを狙った」

「ああ、そうだ!!まあその望みは叶わなかったけどな」

狂ったように笑い続ける冬人を、京は哀れな目で見つめていた。その時、京の背後から末良刑事が姿を見せる。京が事前に呼んでいたのだ。

「気持ちはわかるが、君のしたことは立派な犯罪だ。殺人の容疑で君を逮捕する」

冬人は抵抗することなく両手を差し出す。その手に、末良刑事は手錠をかけた。末良刑事は申し訳ないと言うような目で京を見つめる。京は目をそらし、言った。
「罪は裁かれるべきです。あなたがそんな顔をする必要はない」

末良刑事は「ご協力、ありがとうございます」と頭を下げて冬人を連行していく。

二人の姿が見えなくなると、京の耳に今まで聞こえていなかった音が戻ってくる。止まっていた時が動き出したかのように……。

「……ッ」

京の目から涙がこぼれていく。胸が痛み、悲しみは止めどなく形となって現れる。

シャーロック・ホームズのトリックを使った事件は、悲しい結末を迎えた。否、殺人事件に幸福な結末など存在しない。

それを思い知らされた、苦しい夜だった。






初めましての方、初めまして!お久しぶりの方、こんにちは!浅葱美空です!

今回は心理学について書いたのですが、あまり書けてないような笑。ミステリーや心理学って難しいですね笑。

今回、この小説を書くためにシャーロック・ホームズを何度も読み返しました。あんなトリックを考えられるなんてすごいなと思ったり、難事件を次々に解決するホームズがかっこいいなと思ったりしました。

ミステリーは書くのは大変ですが、楽しいジャンルです!また挑戦してみようと思いました笑。心理学ももっと勉強してまた書いてみたいです笑。

読んでいただき、ありがとうございました!また次の作品でお会いしましょう!!

作品を評価しよう!

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

SPY

総文字数/1,293

青春・友情3ページ

表紙を見る
同性婚〜愛は二人の中に〜

総文字数/3,425

恋愛(ピュア)8ページ

表紙を見る
表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア