「もっと俺を頼ってよ。」



目の前の男子にそう言われ、私はパニック寸前だった。


放課後、誰も居ない教室、ゆらゆら風で靡いているカーテン……何このシチュエーション。



「早乙女さんは、俺の事嫌い?」


「な、何で……」


「だって俺の方、見向きもしないから。」


そう言いながら彼は少しだけ意地悪な笑顔を浮かべる。

この人が何を言っているのか分からない。


私は、この状況に、ただただ混乱しているだけなのに。



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