次の日。
やっぱり、社長はアメリカに出張中。
さとみは、社員の閲覧できる
スケジュール帳を閉じた。
弟さんが来たこと、伝えた方がいいかな。
帰ってからでいいかな?
あ、でも、もう弟さんが伝えているかな。
昼休み。
めっきり風が冷たくなって、
公園でランチはつらいので
食堂の一角でまきちゃんとランチ中。
「なに、さとみちゃん。
ついに社長の魅力に気づいた?」
「えーと、うんまあ」
ふと、まきちゃんなら知っているかと、
社長の弟さんについて尋ねてみた。
マキちゃんが、
サンドウィッチにぱくつきながら言う。
「社長の弟さんは、23歳で」
「え。私と同い年?」
年上と思った。
「そうそう、ほんと。さとみちゃん、
同い年じゃん。」