ああ、そうだ。





社長は



かっこよくて、



自信があって、



選ばれたひとで



私とは別世界のひと。



私は性懲りもなく



ドキドキしてしまうけれど。



社長の瞳は、



いつも氷のようにきれいで、



濡れたように綺麗で、




そして



何も映していないように



冷たいの。



忘れちゃいけない。



私と社長の関係。



勘違いしちゃいけない。



そう、私に教えてくれる。



これは、恋じゃない。



さとみは



震える心で思う。



手付でしかない私。






「社長が望むなら」





さとみのあきらめたような言葉に



社長が、動きをとめる。