「んー、確かにデカいよな。何でもありそうで、ちょっとワクワクするよな」

幸人くんの言葉に、こっそり感動してしまった。


私はネガティブなイメージを抱いてしまうけれど、同じもののことでも幸人くんにかかればポジティブなイメージに変えてくれる。


学校へは駅を出てすぐある大通りをまっすぐ下っていくように歩くらしい。
「ここにコンビニがあるけど、通学時間は結構混んでるよ」
幸人くんは説明しつつ歩いてくれる。
「このお肉屋さんの揚げたてコロッケが人気でさ、みんな買い食いしてるのをよく見かけるなぁ」
「幸人くんはまだ食べてないの?」



「葵と一緒に食べようと思って」



何気なく幸人くんは言った。
それから我に返った感じで慌てはじめた。