「幸人くん……」
「ん?」


「ずっとそばにいてくれて、ありがとう」
そう言って私も幸人くんをぎゅっと抱きしめた。

いつだってそばにいてくれた。
いつだって優しくしてくれた。




大好きな気持ちがもっともっと溢れてくる。




「これからだって、ずっとそばにいるから」
幸人くんが耳元でそっと囁いた。
胸の奥がきゅうっと痛くなった気がした。



「メリーゴーランド」
幸人くんがふと言った。
「メリーゴーランド、降りられた?」


私の見た夢の話、覚えていてくれたんだ?
「多分、降りられた気がするんだ」
私はそう言って、幸人くんの胸から顔を離して、幸人くんと目を合わせた。

幸人くんの瞳に私がうつっている。