「葵に『友達』って言われることには慣れてたはずなんだけど、オレがアピールしても何も気づかないまま『友達』ってずっと言われるから……」
「え!?そうだったの!?でも幸人くんだって『友達』って言ってくれていたし……、アピール!?アピールしてた!?」

「『友達』ってオレ言ったっけ?……アピールしてたし。好きな子にしか『可愛い』なんて言わないし、頭撫でたりもしないし」
「言ってたよ〜!ってか、あれ、アピールだったの!?」
さっきから私は驚いてばかりだ。

「鈍感だとは思ってたけど、ついにあの日拗ねたってわけ」
「ご、ごめんなさい……」

幸人くんはフッと笑って、私に優しくキスをした。

「!!!」
「葵のこと、ずっと好きだった。これからもずっと好きでいるから」

幸人くんが再び私をぎゅっと抱きしめる。
幸人くんの腕の中で、嬉しくて涙目になった。