幸人くんはうらやましそうに、
「オレもあとで食べよう」
と言った。



「幸人くん、行きたい場所ってある?」
たこ焼きを食べ終えて、ジュースを買うために列に並んでいる。
「んー、ある、かな」
「じゃあ、そこに行こうよ!あ、そろそろ私達の番がくるよ」
私は制服に着替えた幸人くんの腕を引っ張った。


「行きたいところってどこ?」
「んー、まぁ、ついてきて」
幸人くんはぐんぐん歩いて、教室に向かっている気がした。


まさか、お化け屋敷?

ちょっとビクビクしながらそれでもついて行くと、教室を素通りした。
階段を上がっていく。

どこに行くんだろう?


屋上の前の、階段の踊り場まできた。
「はい、ここがオレのきたかった場所!」