「イヤホンしてるよ、多分」
そう言った幸人くんが石森くんの肩を軽くたたく。
振り返った石森くんの肩がビクッと跳ねた。


「え!?横峯!?」
「ヨッ」

「どこのヤンキーかと思った!!何、その頭!!」
「ヤンキーって、お前ねぇ……」
「え、ってかピアスまで開けてんじゃん!!どうしちゃったんだよー!!」
「バカ、ピアスは中学の頃から開いてるっつーの、今まで気づいてなかったのかよ」
「……マジで!?」
石森くんの驚いた顔が面白くて、私と幸人くんは顔を見合わせて笑う。


3人で学校までの道のりを歩いて行く。
「なんで金髪にしたの?呼び込み係にそんな気合入れてんの?」
石森くんは聞きたいことがたくさんあるみたい。