「誰よりもカッコイイよ」
そう言って私も笑顔を見せた。



幸人くんと別れ際、
「夏祭り楽しみにしてるね!」
と言うと幸人くんは歯並びの良い歯をニィッと見せて、
「花火大会もな!」
と手を振ってくれた。



遠ざかって行く後ろ姿を、もう何度見たのかわからない。
幸人くんの背中を見つめて、私は心の底から湧き上がってくるこの感情を大切にしたいと思った。


もう誤魔化せない。



私は幸人くんが好きなんだ。




この恋心をしっかりと抱きしめた。