そばにいて、ずっと見てくれているから。
支えてくれているから。

「オレ、葵の気持ちが少しでもわかる部分があるから、そばにいて励ますことしかできないけど、いつだって隣にいたい」

幸人くんの言葉に、私は嬉しくて泣いてしまいそうになった。

「オレも怖かった。朝がくる度に逃げ出したくなるくらい、ただ登校することがイヤで仕方なかった。でも葵がまた学校にくる時に、絶対に支えてあげられるようになりたくて」

「うん」
私の両目からポロッと涙が落ちた。

「中学時代、信じてくれた。不登校の時も支えてくれた。葵が不登校になった時だって、オレに登校を続ける力をくれたのは他の誰でもない葵なんだ。……だから」
幸人くんは苦しそうな表情で続けた。