新校舎の2階の廊下の突き当りにドアがあり、開けてみると外階段があった。
幸人くんは階段に座り、白いコンビニの袋から菓子パンを取り出す。
私はキョロキョロしながら、
「気持ちいいね、ここ」
と言って幸人くんが座った一段下の階段に腰かけた。
「午後からの練習、大丈夫そう?」
メロンパンをかじりながら、幸人くんが聞く。
「綱引きと玉入れは団ごとに競うから、先輩達との練習になると思うけど……」
「頑張る」
私は出来るだけ力強くうなずく。
「今日、一緒に帰ろうな」
幸人くんの言葉に嬉しくなって、
「練習が終わったら教室で待ち合わせしよう」
と私は笑顔になる。
昼休みが終わり、午後。
綱引きの練習の集合場所、第2体育館に向かう。