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交換音で言ったら、どーーん
って感じの部屋だな。
はい。冒険者チェース、今
セリア=モントレー家の応接室にいるよ★
あれから、
ウルーチェ先生特性の魔法具に魔力を通して、連絡すると、
(フィロスの魔力と、俺とジョイルの微々たる火の魔力を足した)
ウルーチェ先生は楽しそうにギルドの移転陣に
てか、移転の魔石を無駄遣いしすぎだろ・・・結構離れてるから
魔石5個は必要だったと思う。
そりゃ、ギルド長もひきつった笑顔で迎えるよな。
国の賢者だもんな。
そのウルーチェ先生は色気たっぷりの姿で登場だもんな。
トレードマークの赤いマントフードは相変わらずだけどね。
それで、あれよあれよ という間に
領主様に面会って流れ。
どうしてこうなった?
「ようこそいらっしゃいました。賢者ウルーチェ様」
「久しいな!モントレー領主殿。」
初めに発言したのはウルーチェ先生。
軽くお互いに握手を交わす。
にっこりと笑って「あぁ、お前にはこの姿がいいかねぇ?」
ウルーチェ先生が、指をぱちん、と鳴らして、
あっという間に 老婆姿のこじんまりした雰囲気に変化する。
おぉ。久しぶりに見た。
優しそうなばーちゃんタイプのウルーチェ先生。
ちなみに、学園長先生だったりもする。さすが賢者様。
「ふ。もう、「小僧」とは呼んでくれないので?」
「なに言ってる。もう立派な「領主様」であろう?」
ぽかんとする俺ら。
知り合い?
「まぁ、座りたまえ、君たち。
ローディゴール。案内 ご苦労。そこで控えてなさい。」
促されるまま
みんな座る。
フィロスの頭の精霊さまは、ちょっと頭を持ち上げて、
するり、と フィロスの膝に座る。
精霊さまになつかれてるなぁ。フィロス。
顔か?
やっぱり、この見た目は優しそうだからか??
「まぁ、私が「移転」してきた時点で気が付いておろうが、
こ奴らのことは ほおっておけ。
精霊も連れて行かせてやれ。
もちろん、私の名前で保証しよう。」
「ははは。面白いことをおっしゃる「ウルーチェおば様」
彼らの身分や怪しさを否定しているわけではなく、
精霊を連れていく ということが許可しかねるということですよ。
この地の領主として、断固反対する。」
「ちっ、この小僧・・・」
ウルーチェ先生はしわだらけの手をすっと上げようとするから、
俺は慌てて止める。
「ちょちょ、ちょーーーっとまったぁ
ウルーチェ先生。攻撃はダメって。」
「なんじゃ、この小僧にちょっとばかり・・・」
「ダメだって!!てかウルーチェ先生
知り合いだったの?」
「まぁな。
この小僧の父と、私がいわゆる「同期」だからな。」
おぉっと、衝撃事実。
てことは、ウルーチェ先生の年齢は・・・・
よし、詮索しないでおこう。