「あ、これ好き。可愛い!これも好きだなぁ」
「これは完璧に凜の好みを想像した(笑)」
「流石きぃくん。大正解!」
「凜のことが分かるようになってきたから」
「えー、すごいね・・・」
絵を描いたら、凜に見せよう。
それで、少しでも・・・元気になってくれるかな。
そう思いながら描き続けた、ノートいっぱいの絵。
凜の好きそうな、動物のイラスト集。
それをひとつひとつ見つめて、感想を言いながら隣で笑ってくれる凜を見れば、俺の冷たい心が暖まっていく気がした。
・・・この子の笑顔を守りたい。
隣じゃなくて良い。近くで、どこかで楽しそうに笑っていてくれれば、それで良い。
こんなに暖かい感情は、初めてだった。