動かなくなった凜の横で、泣き崩れる俺たちのことなんかお構いなしに、病室に鳴り響く甲高い機械音。



長い間頑張って来た凜の心臓は・・・・・限界を迎え、止まったんだ。


凜はもう



ここには居ないんだ。




「凜・・・凜っ、凜・・・っ!」



残された俺たちの言葉は届くことなく、彼女がそれに答えることはなく、次第に冷たくなっていく手のひらを離した。


・・・悲しくないわけじゃない。


悲しくないわけでも、寂しくないわけでも、現実から逃れたいわけでもない。



ずっとずっと、今後のことを考えていた。


凜とわかれたあとのことを、考えていた。



俺の夢を、俺たちの夢を応援して、背中を押してくれた彼女に応えなければいけない。


この瞬間に、悲しみに、絶望に縛られていたら



・・・君は、怒るでしょ?