ピッ・・・ピッ・・・・・・ピッ・・・ピッ・・・・・・・・・ピッ・・・
「・・・ん・・・凜っ・・・っ」
妃菜の・・・泣いている声が聞こえる。
ゆっくりと目を開けると、目の前の先生と目が合った。
言葉を声に出そうとしても、ただただ苦しくて・・・人工的ななにかに邪魔をされている。
「凜ちゃん、君の心臓は・・・一度止まった」
「・・・・・」
わたしの、心臓・・・。
・・・そっか、だから一瞬、お父さんに会えたんだね。
でも、わたし・・・戻ってきちゃって、よかったのかな。
今が朝なのか夜なのか、いまいちよく分からない。
だけどここに、わたしの大好きな彼の姿は無くて・・・
わたし、きぃくんが傍に居なきゃ、死ぬことも出来ないんだなぁ・・・なんてことを、呑気に思った。
「凜っ・・・いま、みんな・・・呼んだからぁ・・・っ」
「・・・・・」
辛そうに泣き喚く妃菜が、わたしの手のひらを強く握った。