心の中で、少し考えた。


もし俺と凜の立場が逆だったとしたら。


凜に、"もう会えない" って・・・いきなり言われたら。


俺、何かした?どうして居なくなんの?会えない理由は何?って、きっと凜に会いに行く。

あの子は理由もなくそんなことを言わない。


俺は凜に助けられた。

凜と出会って、一緒の時を過ごして、救われたことがたくさんある。


気付かされた大切なことが、山ほどある。


自分の夢を、夢に繋がる思いを、見つけることが出来た。

このままではいけないと、教えてもらった。


・・・凜も、全く同じことを思っているならば。



「探しに、行くよね?」

「・・・うん」


頷く以外に、答えは無かった。



・・・凜、君は俺にありがとうって、俺のおかげで・・・って、いつもそう言うけれど



救われていたのは・・・俺のほうだったんだ。